百年の流転を経て奇跡のコレクションが集う

百年の流転を経て奇跡のコレクションが集う

クロード・モネ 《舟遊び》 1887年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館蔵(松方コレクション)

昭和34年(1959)、フランス政府から日本へ寄贈返還された「松方コレクション」。その保管と公開のために設立された東京・上野の国立西洋美術館が今年開館60周年を迎えるのを機に、数奇な運命をたどった松方コレクションを紹介する展覧会が開かれる。

 神戸の川崎造船所(現川崎重工業株式会社)の初代社長だった松方幸次郎が、ロンドンやパリで美術品を収集したのは大正5年(1?916)から約10年間にわたる。買い戻した浮世絵約8000点も加えると、購入した美術品の総数は1万点に上ったという。造船所の経営破綻や第二次世界大戦などでコレクションは散逸、焼失、接収と苦難の道を歩む。

 本展では、国立西洋美術館の所蔵作品以外にも世界各地に散逸した旧松方コレクションの傑作なども含めた約160点や歴史資料を展示。松方がジヴェルニーのアトリエを訪ねて、モネから直接購入した「睡蓮」や「舟遊び」をはじめ、ルノワールの「帽子の女」、ロダンの「考える人」、現在はパリのオルセー美術館が所蔵するゴッホの「アルルの寝室」などの名品が鑑賞できる。また、長らく所在不明で、近年パリで上半分が欠損した状態で発見、寄贈されたモネの「睡蓮、柳の反映」が修復後初公開されるのも見逃せない。

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