混乱、対立を自己目的化するトランプのイランへの圧力

混乱、対立を自己目的化するトランプのイランへの圧力

(MrAdvertising/eakgaraj/iStock)

米国は、昨年5月8日に一方的にイラン核合意(JCPOA)を離脱して以来、イランに対する圧力を強め、これに反発するイランとの間で緊張が急速に高まってきた。最近の米国によるイランに対する「最大限の圧力」キャンペーンを時系列的に追ってみると、下記のように4つの厳しい措置が矢継ぎ早に執られていることが分かる。

(1)4月8日、ポンペオ国務長官が革命防衛隊をテロ組織に指定すると発表。

(2)4月22日、ポンペオ国務長官がイラン石油の輸入について8ヶ国・地域に認めていた米国の制裁からの免除を5月2日以降撤廃すると発表。

(3)5月3日、国務省がイランの核活動に対する新たな制限措置を発表。

(4)5月5日、ボルトン安全保障担当補佐官が「米国あるいは同盟国の利益に対する如何なる攻撃も容赦仮借ない力に見舞われるとの明確かつ間違いのないメッセージをイラン政権に送るため」として空母エイブラハム・リンカーンの機動部隊と爆撃機部隊をペルシャ湾地域に派遣するとの声明を発表。

 イラン側は、当初JCPOAの米国を除く当事国(英仏独露中)との間で、JCPOAを維持する姿勢を見せてきた。EUもJCPOAの擁護に努めてきた。しかし、米国の対イラン経済制裁復活により、米国による制裁を恐れて欧州の銀行や企業はイランとのビジネスに逡巡したこともあり、イラン経済は悪化している。

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