「食」から見たアメリカ社会、分断を克服できるか

「食」から見たアメリカ社会、分断を克服できるか

(bhofack2 / iStock / Getty Images Plus)

「アメリカの食=ファーストフード」というイメージがある一方、さまざまな国からの移民の流入により、新しい独自の食文化が生まれている。食を切り口として見ると、アメリカとは一体どんな社会なのか。『食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ』(中公新書)を上梓した慶應義塾大学法学部、鈴木透教授に、現在のアメリカでの食の潮流やその背景、食から見たアメリカ社会などについて話を聞いた。

――アメリカの全州で食事をしたことがあるとのことですが、最近のアメリカで流行っている食とは何でしょうか?

鈴木:近年アメリカではラーメンが流行しています。日本的なラーメンだけでなく、麺にほうれん草などの野菜を練り込み、野菜をふんだんにトッピングした、ビーガンのラーメンも登場しているほどです。日本では、ラーメンにヘルシーなイメージはあまりないかもしれませんが、アメリカではおしゃれでヘルシーな食といった認識です。かれらにとってラーメンはヌードルスープという感覚なのです。

 こうした傾向から読み取れるのは、国境の外のエスニック料理がアメリカでさらに別の形に進化しつつある姿です。エスニックとヘルシーのクロスオーバーはその一例です。ビーガンの人たちの間では、ブッダボウルというものも登場してきました。ボウルは日本語で言えば丼を意味し、玄米などの全粒粉穀物をベースに、豆類などの植物性蛋白質、野菜や果物を加えたものがブッダボウル。

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