李登輝が「総統直接選挙」を実現したワケ

李登輝が「総統直接選挙」を実現したワケ

呉R三氏に描いてもらった、孫娘を抱く李登輝さん(写真:筆者提供) 写真を拡大

台湾の総統はなぜ、国民の直接投票によって選ばれるのか――。その仕組みに強くこだわった李登輝さんの想いを、日本人秘書である早川友久さんが明かします。

 来年1月の総統選挙へ向け、与野党とも公認の候補者選びがいよいよ激化してきた。

 民進党は現職の蔡英文総統と頼清徳前行政院長が予備選に出馬しており、いまだ調整がついていない。

 国民党も、鴻海精密工業の郭台銘氏が出馬宣言したり、韓国瑜高雄市長が「党からの指名があれば」などと含みをもたせる発言をするなど、こちらも混迷模様だ。

 まだ出馬が不透明な柯文哲台北市長も、水面下では出馬準備をしていると噂されており、少なくともこの混乱した状況はもうしばらく続きそうだ。

 総統選挙へ向け、各党が候補者選びにしのぎを削る。こうした状況を李登輝はどのように捉えているのだろう。

 台湾が明確に中国とは別個の存在であることを守り続けてくれる候補者にこそ台湾総統の座に就いてもらいたいとは願いつつも、各陣営が侃々諤々の議論の末に候補者を絞り出す制度が確立されたことに、台湾の民主化を進めた老政治家は満足しているのではなかろうか。

■次期総統候補が語った「李登輝の教え」

 先日、日本を訪問し、首相経験者や多くの国会議員らと面会を重ねたと報じられた頼清徳氏だが、頼氏は「最高指導者は孤独だ。

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