トランプは3回目の米朝会談にどう臨むのか?

トランプは3回目の米朝会談にどう臨むのか?

(vinhdav/gettyimages)

「時にはディールから立ち去らなければならない時もある」

 北朝鮮の金正恩委員長との2回目の首脳会談を終えたトランプ大統領は、ハノイでの記者会見場で冴えない表情を見せていた。当初の予想に反する、意外な物別れだったと言っていいだろう。実際、トランプ大統領はハノイ入りする前、「私は急いでいない」としながらも「エキサイティングな2日間になる」、「会談は成功するだろう」と成果に意欲を見せていた。

 むしろその「前のめり」姿勢から、周りの専門家の助言を聞かずにディールをしてしまうのではないか、という懸念すら囁かれていた。まさにそれが、日本政府が最も危惧していた展開であり、同時に北朝鮮側が最も期待していた展開であった。

 しかし、予想に反して会談は物別れに終わった。会談で北朝鮮側が出した要求は寧辺(ヨンビョン)の核施設の廃棄の見返りに、経済制裁の「ほぼ全てについて解除を要求」(アメリカ国務省高官)するというものだった。

 秘密の核施設が他にも多数あるとみるアメリカ政府からすれば、老朽化が進んだ寧辺の核施設の廃棄だけでは到底、完全なる非核化への一歩と評価できない。すべての核兵器と核施設を明らかにする「核の申告」もなし。アメリカ本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)や生物化学兵器の扱いも示されず、アメリカ側の失望は大きかった。

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