公表前から崩壊の瀬戸際、トランプの“世紀の取引”

公表前から崩壊の瀬戸際、トランプの“世紀の取引”

ヨルダン川西岸の都市ラマッラーでトランプ大統領に抗議するパレスチナ市民(REUTERS/AFLO)

トランプ大統領が“世紀の取引”と大風呂敷を広げた米国の新しい中東和平構想が公表前から早くも崩壊の瀬戸際に立たされている。イスラエルのネタニヤフ首相が組閣に失敗したことが大きいが、パレスチナ国家やエルサレム問題など対立する「政治面」を先送りし、「経済面」を優先したいびつな提案方式に元々無理があるとの見方が強い。

■他人のふんどしで相撲

 中東和平構想はトランプ大統領の娘婿、ジャレッド・クシュナー上級顧問が責任者として推進してきた。構想の具体的な内容は厳しいかん口令が敷かれて、秘密のベールに包まれたままだが、二段階構えで公表される方針であることははっきりしている。

 第一弾として、最初にパレスチナや、和平構想を支える周辺諸国に対する巨額の経済援助や投資、企業誘致など「経済支援策」に関する内容が明らかにされる予定だ。クシュナー氏はサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)というペルシャ湾岸の石油2大国を牛耳るムハンマド両皇太子(同名)と水面下で話を進め、6月25、26の両日、バーレーンで「パレスチナ経済支援会議」を開催することを決め、会議の場で支援策を公表する方針だ。

 会議にはサウジ、UAEなどペルシャ湾岸協力会議(GCC)の加盟国やエジプト、ヨルダンなどアラブ諸国、欧州やアジア諸国の代表も参加する予定。

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