メイ首相を辞任に追い込んだアイルランド国境問題

この問題は今後にも持ち越すことになる。

 問題は後継首相であるが、後継候補にはボリス・ジョンソン(前外相)、ジェレミー・ハント(外相)、サジド・ジャビド(内相)、マイケル・ゴーブ(環境相)、マット・ハンコック(保健相)、ドミニック・ラーブ(前離脱相)など多数が下馬評にのぼっているが、ボリス・ジョンソンが優勢というのが一致した見方らしい。

 ボリス・ジョンソンは5月24日、「合意があろうがなかろうが我々は10月31日に離脱する。良好な合意を獲得する方法は“合意なし”に備えることだ」と述べた。彼は「backstop」の削除を含め、離脱協定の再交渉をEUに要求するであろうが、EUが応じることはない。従って、後継首相がジョンソンであれば10月31日に「合意なきBrexit」になるであろう。党首選びでは、保守党員一般の投票の前の第一段階で保守党議員によって候補を2人に絞り込むことになるが、ここでジョンソンを排除し得るかが焦点となろう。なお、ジョンソンは、2016年のBrexitをめぐる国民投票に際し、「英国はEUに毎週3億5000万ポンドを支払っている」という虚偽の情報を広めたとして、「公職における失当行為」の容疑で、活動家による私人訴追を受けている。

  
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