インド第2次モディ政権の課題は政情安定化

インド第2次モディ政権の課題は政情安定化

(platongkoh/Adrian Catalin Lazar/AlexandrMoroz/iStock)

4月から5月にかけて、9億人の有権者を抱える世界最大の民主主義国インドで総選挙が行われ、5月23日に開票が行われた。その結果、モディ首相率いる与党インド人民党(BJP)が、前回2014年を21議席上回る303議席を獲得、単独過半数に達した。事前の予想では、与党連合での過半数確保と言われていたので、予想を上回る圧勝であった。

 この結果の要因としては、まず、モディのカリスマ的政治本能と野党の混乱が挙げられる。かつて政権党であった国民議会派は、前回に続き敗北した。前回より8議席増やしたとはいえ獲得議席は52にとどまった。ガンジー家の「御曹司」ラフル・ガンジー国民会議派総裁は、頼りなさを全く払拭できなかった。

 そして、BJPの勝利の一つの理由として、BJPが反イスラムのナショナリズムに訴えたことが指摘されている。インドは国民の80%がヒンドゥー教徒(イスラム教徒が14%)であるから、選挙でヒンドゥー教徒の支持を得ようとするのは当然である。しかし、インドはパキスタンとの関係もあり、ヒンドゥーとイスラムの宗派対立に火がつきやすい。今回の選挙では、カシミール地方におけるイスラム過激派の自爆テロに対するモディ政権によるパキスタンへの越境爆撃でインドのナショナリズムが高揚し、それが総選挙でBJPを大いに助けたという。カシミール地方のパキスタン支配地域の爆撃は、カシミール地方のインド支配地域でのイスラム過激派のテロ攻撃に対する報復としてインドが行ったもので、たとえ選挙がなかったとしてもインド政府は実行していたであろう。

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