なぜ日本でこれだけ引きこもりが増えたのか



――一口に引きこもりの子どもがいる家庭と言っても、さまざまな状況があるのは承知していますが、なかでも多く見られるのはどのような家庭状況でしょうか?

小島:親にある程度の経済力がないと引きこもることはできませんから、一定以上の経済力のある世帯に多いですね。たとえば以前、日本の大手企業で、社員に妻や20歳以下の子ども、高齢の両親などを除き扶養家族がどれくらいいるか調べてもらったことがあります。その結果、部長、課長クラス以上の世帯に引きこもりと思われる成人の扶養家族がいることがわかりました。

 また引きこもりの子どもがいる家庭では、夫婦関係が機能していないケースが目立ちます。引きこもりのカウンセリングでは、相談に訪れるお母さんの多くが「子育てに失敗した」「私が悪い」と自責の念にかられています。こうした家庭では男性が稼ぎ、女性が子どもを育てる役割を担っている場合が多いので、夫は妻に対し「お金は十分渡しているのに子どもの教育に失敗して、学校にも行かないし働きもしないじゃないか」と妻を責め立てる。もしくは、まったく口をきかず、無視をする。あるいは、学校が悪いと外に責任を押し付ける傾向があります。本来ならば、家庭で起きた問題は夫婦が協力して解決するべきですが、どちらかに責任の比重が重くのしかかり、夫婦関係が正常に機能していません。

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