好調巨人を支える炭谷銀仁朗がFA逆風≠跳ね返せた理由



 そして特筆すべきは打撃だ。ここまでの交流戦において炭谷は17日現在で17打数5安打、打率2割9分4厘、6打点をマーク。特に古巣の西武戦(メットライフドーム)では12日に逆転適時打、13日にも点差を広げる3号3ランを放って連夜の大暴れをやってのけた。さらに、この16日の日本ハム戦でも2回の同点打で打線を勢い付かせ、見事に逆転へと導いた。全試合でスタメンマスクを被ってはいないものの、おそらく炭谷の働きぶりは今のところ交流戦裏MVP≠ノ値するだろう。

 ただ思い起こせば、炭谷の巨人入りは逆風の中でのスタートだった。FA宣言し、オレンジ色のYGユニホームに袖を通してからも世間の反応は芳しくなかった。取材していても熱心なG党ですら「獲る必要があったのか」と快く思っていない人が少なくなかったように思えた。

 昨季までチームの正捕手を務めていた小林に刺激≠与える存在として白羽の矢が立てられたのが、西武で控えに甘んじていたベテランの炭谷だった。その断を下したのは言うまでもなく今季から4年ぶりに復帰し、編成面も含めた全権を担う原辰徳監督である。とはいえ、その炭谷については打撃に難ありとされる小林と成績もさほど変わらないこともあって、周辺からは「大枚をはたいてFA移籍させる意味はあるのか」「チームの正捕手育成を混乱させるだけではないのか」などと獲得に多くの異論も飛び出していた。

関連記事(外部サイト)