緑の党と欧州懐疑派が躍進、欧州議会選にみる若者の変化

緑の党と欧州懐疑派が躍進、欧州議会選にみる若者の変化

(Anastasiia_M/Alexandrum79/iStock)

5年に一度の欧州議会選が5月23日から26日までの4日間、総人口5億人の欧州連合(EU)28加盟国で行われた。開票の結果、これまで最大会派だった中道右派の「欧州人民党」と第二会派だった中道左派の「社会民主進歩同盟」の2大政党が弱体化し、緑の党と、極右などの欧州懐疑派が躍進した。

 定数751人のうち、2大政党は前回の403議席から71議席を失い過半数に届かず、緑の党は52から69議席へ、欧州懐疑派は合計154から175議席へと勢力を伸ばした。

 この結果を招いたのは、欧州政治に対する若者たちの意識変化によるものだった。34歳以下の投票率は、5年前から大幅に増加。欧州外交評議会(ECFR)によると、フランスでは13%の上昇で40%、極右政党への支持が高いイタリア、オーストリア、デンマークでは50%を超えた。

 特に25歳以下の若年層の間で、緑の党への支持率は、ドイツで34%、オーストリアで28%、フランスで25%と、第一党に飛躍したことがわかった。世論調査機関「イプソス」のブリス・テンチュリエ氏は「若者たちは今後、地球温暖化現象とともに生きる世代であることを認識しているからだ」と分析した。

 環境問題を不安視する若者がいる一方で、移民による治安悪化や伝統文化の衰退を危惧し、欧州懐疑派の主張に傾倒する若者も増加した。

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