「老後2000万円」報告書は、全く正しい

「老後2000万円」報告書は、全く正しい

(ZUMA Press/アフロ)

■「老後2000万円」報告書には、当然のことしか書いていない

 金融審議会市場ワーキング・グループが「高齢社会における資産形成・管理」 という報告書を作成したところ、批判が殺到し、事実上の撤回に追い込まれたようです。

 しかし、年金や老後資金に詳しい人々の間では「この報告書には当然のことしか書いてない」ということで、一体何が批判されているのかわからない、ということになっています。

 筆者も、これまで老後資金に関する原稿を数多く執筆していますが、おおむね報告書と同様のことを書いてきており、特に違和感なく読みました。

 「現状整理」の内容は、高齢化が進んでいること、高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると毎月の赤字額が5万円であること、5万円の不足が30年で2000万円になること、65歳夫婦は平均2252万円の金融資産を持っていること、日本人高齢者は元気で働いている人が多いこと、老後のお金に不安を感じている人は多いけれども投資を行なっている人は少ないこと、などです。

 「基本的な視点及び考え方」の内容は、長寿化に伴って資産寿命を伸ばすことが必要であること、ライフスタイル等の多様化により個々人のニーズは様々であるため、公的年金の受給に加えて個々人が状況に応じて長く働く、支出を見直す、資産を運用する、といった自助努力も必要であること、などです。

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