環境問題の政治的影響は世界でどこまで波及するのか

環境問題の政治的影響は世界でどこまで波及するのか

(lapandr/Thinnapat/MartinMachnowski/iStock)

地球温暖化問題の深刻化で、環境問題が欧州の政治で重要な役割を果たすようになってきている。

 地球温暖化が加速的に進んでいるのは間違いない。世界気象機関(WMO)は、2019年2月、2015年からの 4年間の世界の気温が観測史上最高で、2018年の世界の平均気温が産業革命前比で1℃上昇し、上昇幅は過去4番目に高かったと述べた。WMOの事務局長は、過去4年間の気温上昇は陸上と海面の双方で異常な水準にあると指摘し、ハリケーンや干ばつ、洪水といった異常気象の要因にもなった、と述べている。

 地球温暖化の原因となっているガス(温室効果ガス)の4分の3はCO2であり、最大の排出元は石炭火力による発電である。産業革命前から1℃上昇した世界の平均気温の0.3%以上が石炭によるものであったと言う。2018年のCO2排出量は33.1ギガトンであったが、そのうち発電用石炭が10ギガトンであったとのことである。主な排出国は中国、インド、米国で、排出量増加の85%を占めた。

 このような地球温暖化の進行に対する危機感が高まり、特に欧州では政治的に無視できない問題となっている。それを端的に示したのが、今年の欧州議会選挙で、緑の党は投票の 10.8%を占め、議席数は23増やして75議席を獲得した。

 国レベルでは、英仏などが2050年までにCO2の排出量をゼロにする目標を掲げ、ドイツは石炭火力を全廃する計画を発表している。

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