香港に必要な国際社会の「自由」への擁護

香港に必要な国際社会の「自由」への擁護

(24d8bd43_811/WolfeLarry/Tori Art/iStock)

中国本土への犯罪容疑者の引き渡しを可能にする「逃亡犯引き渡し条例」改正案に反対する香港のデモは、依然として勢いを保っているようである。7月1日には、暴徒化したデモ参加者の一部が立法会(議会)の建物に侵入、一時的に占拠したほか、破壊行為にも及んだ。また、これまでデモは香港島で行われていたが、7月7日には中国本土側の九竜半島においても初めてデモが実施された。九竜半島でのデモには、主催者発表で23万人が参加したという。こうした動きが、香港における言論の自由への危機感を示していることは言うまでもない。

 香港当局は、一連のデモを受け、条例改正の無期限延期、事実上の廃案を発表している。しかし、抗議者の側は、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の辞任を求めている。どのように矛を収めるつもりなのか、慎重さが求められる。ラム長官が辞任すれば、さらに親中の人物が長官になることも予想される。

 今回のデモは、完全に非暴力、平和的に行われてきたことに極めて高い価値があった。しかし、7月1日の暴徒化は、デモの道徳性に疵をつけ、中国政府に弾圧の口実を与えた可能性がある。英国はハント外相が香港の自由を守るべしと強い表現で求めてきたが、7月3日、劉暁明・駐英中国大使は、ここぞとばかりに「ハント外相が自由を語るのは完全な間違いである、これは自由の問題ではなく香港における法違反の問題である」と非難した。

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