サウジ・UAE連合に亀裂、転変する緊張のペルシャ湾

サウジ・UAE連合に亀裂、転変する緊張のペルシャ湾

(adrian825/gettyimages)

米国がイランの無人機を撃墜し、イラン革命防衛隊が英国のタンカーを拿捕するなどペルシャ湾の軍事的緊張が高まる中、米国の後ろ盾でイランと敵対する連合を組んできたサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)に隙間風が吹き始めた。UAEはサウジ主導のイエメン戦争から撤収を開始、イランとの緊張緩和に向け秘密交渉に乗り出したとも伝えられている。

■タンカー拿捕の力を誇示

 イランの革命防衛隊は7月19日、ペルシャ湾の出入り口のホルムズ海峡で英国のタンカーを拿捕したと発表した。「国際的な航行規則に従わなかったため」と拿捕の理由を説明したが、英領ジブラルタルで英軍がイランのタンカーを拿捕したことに対する報復と見られている。

 このジブラルタルの事件では、イランの最高指導者ハメネイ師が「悪意ある海賊行為」と英国を非難。「彼らはわれわれの船を攻撃し、それを正当化しているが、イランはそうした行動を放置しない」と強く警告していた。英政府はホルムズ海峡でのタンカー拿捕事件の後、「イランの行為は受け入れ難い」と反発する一方、英船籍の船舶に対し、当面ホルムズ海峡に接近しないよう勧告した。

 英国はイラン核合意の維持を支持し、米国の制裁を受けるイランに同情的だったが、今回のタンカーの拿捕合戦でイランに敵対する方向に舵を切り、トランプ政権に同調する可能性もある。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)