むかわ竜の化石復元を監修した恐竜学者――消えていった恐竜からのメッセージ

そして、本当に恐竜かどうかの判断が小林に委ねられたのである。

 「クビナガリュウは、『ドラえもん』の映画(『のび太の恐竜』など)に出てくるピー助のような絶滅した海の爬虫類ですね。当時海底だったところから発見されたので、陸に住む恐竜だと考えにくかったのでしょうが、届いた骨を解析したら緻密でがっちりしていた。海で生きていたらもっと骨がスカスカのはずです。外国のデータも集め、2、3カ月でこれは恐竜の骨の一部だと確信しました。骨から大体の大きさも想像がつきました」

 それでもまだ小林は発表を控えた。はやる心を抑えての慎重さがこの発見の重大さを物語る。小さな骨の続きがあるのではないか。

 「海の近くで暮らしていた恐竜が津波か洪水か何らかの理由で沖に流されて、漂流せずに海底に沈んだ場合、風化が進まずに全身の骨が残る可能性があるんです」

 しかし8メートル級の恐竜化石の発掘調査となると、ハンマーとツルハシだけでは不可能。重機や削岩機なども必要になり人手も期間も予算も投入しなければならない。準備に1年かけ13年9月からの第1次発掘開始が決まり、穂別博物館と北海道大学が共同で記者会見。この時点で初めて日本中が恐竜化石の存在を知ってびっくりしたというわけだ。

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