出口が見えないシリアの経済的苦境

10月にイランはシリアへの原油供給をやめた。

 シリアは依然として市場価格でイランの石油を買うことができる。しかし、それも容易ではない。スエズ運河を通ればより短距離であるが、重いタンカーはスエズ運河をそのまま通れない。最初に貨物を降ろし、反対側にパイプラインで運ぶ必要がある。このパイプラインはサウジアラビアが部分的に所有しており、イランの使用を禁じている。その上、エジプト当局は目的地がシリアである場合、より軽い船舶もスエズを横断するのを妨げている。アフリカを回る長いルートは残るが、グレース1号のケースが示すように、ヨーロッパの海域で拿捕の危険がある。イランは、ヨーロッパ諸国がアメリカの制裁を相殺し、核合意を維持するために、十分なことをしないと怒っている。

 アサドは、彼は他の親しい同盟国に助けを求めるかもしれない。例えばロシアである。ロシアは既に、占領下のクリミアのセヴァストポリからシリアのタルトゥス港に小麦を輸送している。次の商品は石油かもしれない。しかし、プーチンはおそらく条件に寛大ではないだろう。ロシアの関心は、もっぱら地中海に海軍基地を維持することにあると思われる。

 近隣のアラブ諸国、サウジやエジプトにも、イランの友邦であるシリアへの敵対心こそあれ、アサドを支援する気などないだろう。

 こういう中で、アサドがどう国を立て直していくのか、気が遠くなるような難題である。

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