ソニーから独立した「VAIO」が復活できた本当の理由

ソニーから独立した「VAIO」が復活できた本当の理由

VAIO取締役執行役員林薫氏。設立5周年記念 新製品発表会で新製品を掲げたところ。 SONY VAIO C1の開発にも携わった。

ソニーのコンピューター事業部だったVAIOが別会社として新しくスタートして5年。自分たちが作った製品を、自分たちで販売、収益を黒字化、そして新事業へ投資できるようになったと言います。しかも一時期、撤退していた海外でも17の国で販売するほど好調。完全復活と言ってイイでしょう。しかし、短期にこれだけの復活を遂げた例は余りありません。何が、それを可能にしたのでしょうか?

■独立した時、2つのものがなかったVAIO

 VAIOがソニーから独立した時、もらったモノが幾つかあります。VAIOという「ブランド」、安曇野「工場」、そして事業部「メンバー」。非常に手厚いと言えば、手厚いのですが、ソニーとは関係ない形で切り離したわけですから、これら3つのモノはソニーに不要というわけです。

 私が覚えている限り、当時、VAIOはヒット「商品」もなく、事業的にはかなり危ない状態だったように思います。その上、ソニーの場合、国内販売はソニー・マーケティングが一手に引き受けていしたので、事業部が独立した場合、「営業部」がないことになります。いろいろなモノはもらったものの、目玉「商品」もなく、「完結していない組織」で、船出したわけです。

 どうしようもなくなったパソコンメーカーを建て直した一番有名な例はアップルでしょう。倒産寸前の会社を、スティーブ・ジョブスが年俸1ドルで引き受け、奇跡の復活を遂げた様は、ビジネス世界の伝説と化しています。

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