「ノーサイド・ゲーム」大泉洋が挑む新たなリーダー像

「ノーサイド・ゲーム」大泉洋が挑む新たなリーダー像

jacoblund / gettyimages

TBS・日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」は、池井戸潤原作のドラマシリーズの主演に、これまでとは意外性のある大泉洋を起用して、新たなリーダー像を描こうとしている。トキワ自動車の経営企画戦略室の次長というエリートの君嶋隼人(大泉)が、上司が推す買収案件に異を唱えたことから、府中工場の総務部長に左遷させられる。君嶋を待ち受けていたのは、弱小のラグビー部・アストロズのゼネラルマネジャー(GM)という兼務職だった。

 池井戸シリーズは、「半沢直樹」の堺雅人、「ルーズベルト・ゲーム」の唐沢寿明、「下町ロケット」の阿部寛と、いずれも日本を代表する俳優としてリーダー役にふさわしい。

 俳優としてばかりではなく、コメディアン、声優など多彩な才能を誇る、大泉洋のキャスティングは冒険とも感じられる。相手役の鋭いつっこみを、苦笑いを浮かべながらかわすように反応する演技の面白さが、大泉の身上のようにみえるからだ。

 大泉の最近の映画作品を顧みるとき、今回のドラマの君嶋のように、周囲の人々巻き込んで前向きに変えていきながら、困難を打開していく主人公を演じても、一級であることがわかる。「こんな夜更けにバナナかよ」(前田哲監督、2018年)では、難病で車椅子生活ながら、わがまま放題にボランティアたちの協力を仰ぎながら、自立生活を成し遂げる患者を演じた。

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