香港が「第2の天安門」になり得ない理由とは?

香港が「第2の天安門」になり得ない理由とは?

(LeeYiuTung/gettyimages)

香港問題は解決の糸口が見えていない。境界付近の深?地域に人民武装警察が集結しているとの報道を受け、中国が直接鎮圧に乗り出すのではないかとの観測も広がっている。拙稿『香港問題の本質とは?金融センターが国際政治の「捨て駒」になる道』に述べたように、「最後の一線」(香港当局だけで手に負えない状況が発生した場合)を超えない限り、中国側の強硬介入による直接鎮圧の可能性は非常に低い。それは中国は香港という「金の卵を産むニワトリ」を潰したくないからである。

■香港と「天安門」の根本的な違い

 まず、境界地帯に集結している人民武装警察の大部隊について、中国は積極的に報道している。なぜかというと、逆説的だが、それを実際に越境させ抗議活動の鎮圧に投入したくないから、見せつけているのである。中国流に「筋肉ショー」というが、軍事パレードに最先端武器を登場させるのと同じ原理で、敵を震撼させるためだ。「デモ参加者よ、早く家に帰れ、然もなければえらい目に遭うぞ」と。

 しかし、どうやら威嚇はあまり効いていないようだ。聡明な香港人がとっくに見抜いているかもしれない。「第2の天安門事件」といわれているが、香港は天安門とまったく異質的な状況におかれている。

 香港の場合、すでに多発デモの様相を呈しているように、抗議者は移動しながら「ゲリラ戦」を展開している。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)