「一帯一路」に対抗する日米豪のインド太平洋維持

「一帯一路」に対抗する日米豪のインド太平洋維持

(rtguest/Glopphy/iStock / Getty Images Plus)

2019年8月1日、ASEAN関連外相会議のためタイを訪問中の河野太郎外務大臣は、マイク・ポンペオ米国国務長官及びマリズ・ペイン豪州外務大臣兼女性担当大臣とともに、第9回日米豪閣僚級戦略対話(TSD)を行ない、16項目からなる共同声明を発表した。その要点を幾つか紹介する。

 第1は、自由で開かれたインド太平洋の維持・発展を、ASEANを中心に、日米豪が協力して推進するということである。日米豪三か国の外相は、「地域の平和と繁栄を促進する上でのASEANの成果に留意し」、「ASEANの中心性と一体性への強い支持を再確認」した。特に、2019年6月に開催されたASEAN首脳会議で採択された「ASEANインド太平洋アウトルック」を評価した。何故なら、同アウトルックに表現された価値、「ASEANの中心性、開放性、透明性、包摂性、ルールに基づく枠組み、良好なガバナンス、主権及び国際法の尊重」が、日米豪3か国が共有するインド太平洋地域のビジョンと合致するからである。

 第2は、日米豪三か国の外相は、「ハイレベルの交流や更なる経済連携を通じたものを含め、太平洋島嶼国への関与を強化する」ことを確認したことである。太平洋島嶼国は、ASEANの各国と比べると、人口でも面積でもGDPでも、小国であるので、外交的には優先順位が低くされることが多かった。しかし、インド太平洋地域、ことに海洋安全保障秩序の維持には、これら太平洋諸国は地政学的に戦略的位置にあり、重要な役割を担っている。

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