「世界の中心でAIをさけぶ」脱稿後も続く片山恭一氏の思索

「世界の中心でAIをさけぶ」脱稿後も続く片山恭一氏の思索

『世界の中心でAIをさけぶ』

『世界の中心でAIをさけぶ』(新潮新書)は写真家、小平尚典氏との旅から生まれた本であるという。2年前はカルフォルニアのシリコンバレーを中心に、今回はその続きでシアトルを訪問。マウント・レーニアや、コロンビア・バレーにまで足を伸ばし満天の星の下で考えたこと、Amazon Goを体験して思ったことなど、旅の中での思索が日記のように綴られている。帰国後もAIのこと、シンギュラリティについてを考え続けている片山恭一氏が、その一端を語った。

■文学賞の候補作品をAIが選ぶ未来

 私は何かの専門家ではないので、AIが日常をどう変えるのか、または我々の生活にどうかかわってるのかという視点で見ています。エンジニアの目線ではなく普通に旅をして感じた庶民の目線で書いています。例えば文学賞には何千という作品が送ってこられます。

 これの予備選考をAIがやる時代が来ると思うんです。無駄が省かれて便利になりますが、一方で無駄をなくしてもいいのかという問題もあります。我々は、予備選考で落とされるような作品を読むことで培われるものがあるのかもしれません。人間から無駄を省くとパフォーマンスしか残りません。

 そうなると性能のいい子供が欲しくなります。デザインチャイルドですね。あるいはデザイナーベビーですね。周りが全員、遺伝子操作した子供を産んでいるのに、自分だけ自然分娩ではスタートから差がつくので、じゃあウチもということになります。

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