「言われたことを言われた通りやれ」と求める中学校のままでいいのか

「言われたことを言われた通りやれ」と求める中学校のままでいいのか

長野市立東部中学校

それは「麹町中だから」できるのでは? 千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長が進める改革を紹介する中で、たびたび寄せられる感想だ。先進的な設備と人的資源、そして予算に恵まれた東京都心の学校だからこそ、従来の常識にとらわれない改革を実行できるのではないか――と。公立中学の教育改革は、本当に「恵まれた地域」でなければ成し得ないものなのだろうか。この疑問の答えを探るべく、長野市立東部中学校を訪ねた。麹町中の取り組みにヒントを得て、2019年度から学年担任制(全員担任制)実施と家庭学習の見直しに動いた学校だ。

■校長講話は、本当に生徒のためになるの?

 長野市立東部中学校の校長・北澤嘉孝氏が生徒たちに語りかける姿には、麹町中学校の工藤勇一校長と重なる部分がある。全校集会の校長講話ではパワーポイントを使ってスライド資料を見せながら、生徒へプレゼンテーションをする。

 「AI(人工知能)が進歩することで将来なくなってしまう職業は何だろう?」

 講話のテーマは多彩だ。会の後には生徒たちから感想を聞く。しかし同時に北澤氏は、こうした場が本当に必要なのか、疑問も持っていると話す。

 「最近は、校長が一方的に話す校長講話なんていらないんじゃないかという気がしています」

 根底にあるのは「生徒のためになるのか」という問いかけだ。

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