学校では大震災の原因も被害の状況も教訓も学べず 文部科学省の「地学」軽視が原因か

学校では大震災の原因も被害の状況も教訓も学べず 文部科学省の「地学」軽視が原因か

記事まとめ

  • 9月1日は1923年に関東大震災が起きた日だが、日本の子どもたちは授業で学ばないという
  • その理由は日本の地学教育の空洞化で、教師も学んでいないので教えられないとか
  • 地学は自然災害の猛威や歴史も学ぶ科目だが、多くの高校で無視か軽視されているそう

防災の日に思う、日本の地学教育を消滅に向かわせる文部科学省の無策

防災の日に思う、日本の地学教育を消滅に向かわせる文部科学省の無策

(Anna Usova/gettyimages)

9月1日は100年近く前の1923年に関東大震災が起こった日である。しかし、日本の子どもたちはこのことを授業で学ばない。防災訓練の前後の挨拶で触れるくらいで、実際に起こった大震災の原因も被害の状況も教訓も学ぶことができない。教師も学んでいないので教えることができないのである。

 その理由は、日本の地学教育が空洞化しているからだ。

 私は、5年前に、『防災の日に思う・・・地学教育を空洞化させた文科省と教育委員会の責任は重い』を書いたが、この5年間、状況は全く改善されておらず、地学教育が消滅に向かう負のスパイラルはさらに進んでしまっている。

■9割以上の高校が「地学」を選択できない

 理科は、「物理」「化学」「生物」「地学」の4分野があり、「地学」は、地震、火山、気象、宇宙、自然環境のメカニズムや、自然災害の猛威や歴史を学ぶ科目だ。

 しかし、多くの高校で「地学」は無視または軽視されている。

 早稲田大学教授の高木秀雄教授のページに「全国の「地学」を学べる高等学校」の一覧があるが、これによると、5000近くある全国の高校の内、「地学」を開設しているのは361校で、全体の7〜8%に過ぎない。ただ、開設とはカリキュラム上に記載されているという意味で、実際は、選択科目なので、授業が開講されていないところもかなりあるはずだ。

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