たかが豚されど豚、中国の「豚肉危機」はなぜ怖いか?

たかが豚されど豚、中国の「豚肉危機」はなぜ怖いか?

2019年 中華圏の干支は「豚」(REUTERS/AFLO)

中国人民の「国民食」といえば、豚肉。しかし中国では、豚コレラの影響などで豚肉の価格が急騰し、庶民の食生活に深刻な影響が及んでいる。李克強首相が8月19日から20日にかけて自ら地方の市場を視察し、豚肉等の食料品の状況を調査していた。さらに8月21日の国務院常務会議では、豚肉問題が議題として取り上げられた。これだけ豚肉の問題が大きいのだ。食糧問題にとどまらず、豚肉が不足すれば社会的安定を脅かしかねず、社会問題や政治問題につながるとも言われている。

■豚肉購入制限、配給時代再来の気配?

 現状は厳しい。豚肉の供給が急減しているだけに、市場メカニズムによる価格急騰は避けられない。一部の地域ではすでに豚肉の購入に身分証明書の提示などが求められ、購入量の制限を受けている。いささか昔計画経済時代の配給制度を想起させる。

 福建省?田市?城区は8月20日付けで通達を出し、市場価格の安定化を図り、「安価商店販売制度」を導入すると発表した。9月6日から豚の腿肉やヒレ肉、スペアリブ、ばら肉に対して購入制限を加え、身分証明書の提示により1人あたり2キロまで購入可とする制度を打ち出した。なお行政支援として1キロあたり4元の補填を行うという条件も加えられた。

 ネット上の書き込みによれば、福建省?州市の某スーパーでは豚肉スペアリブは最高値で500グラムあたり59.8元となっていた。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)