次期EU委員長が示す「地政学重視」

次期EU委員長が示す「地政学重視」

Franck-Boston/iStock / Getty Images Plus

欧州委員会のフォン・デア・ライエン次期委員長は9月10日、各政策分野の担当委員(「閣僚」に相当)候補を発表、次期欧州委員会が目指すビジョン、重点政策を明確にした。「閣僚」候補の欧州議会における承認プロセスは、9月下旬から10月にかけて順次進められる見込みだ。既に幅広く報じられている通り、環境保護、デジタル・競争政策、製造業とイノベーションの維持が柱となる。そのために社会的市場経済を重視する。もう一つ、あまり全面的には出されていないが、地政学重視という点も注目に値するように思われる。

 フォン・デア・ライエン次期委員長の、彼女が率いることになる次期欧州委員会のあり方についての発言を、ごく一部ではあるが、抜粋、紹介する。

・このチームは、「欧州の生き方(European Way)」を形作る。我々は、気候変動に対して大胆な行動をとり、米国とのパートナーシップを打ち立て、自己主張を強める中国との関係を定義し、アフリカなどの隣人にとり信頼できる存在となる。このチームは、我々の価値と世界標準のために立ち上がらなければならない。私の委員会は、持続可能な政策にコミットする地政学的な委員会となるだろう。そして、私は、欧州連合を多国間主義の守護神にしたい。なぜならば、我々は、単独ではなし得ないことに対しても、協働することでより強くなれるからだ。

・我々はユニークな社会的市場経済を持っている。

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