ドイツで逆風が吹き始めたSUV、SUVブーム継続のカギは電動化?

ドイツで逆風が吹き始めたSUV、SUVブーム継続のカギは電動化?

(Jason Reed/gettyimages)

以前シンガポール国立大学でのシンポジウムに参加し、法学部の環境法専攻の教授と立ち話をした際に、ドイツ製を中心とした大型SUV(Sport Utility vehicle)がシンガポールで増加していることを教授は嘆いていた。東京23区と同程度の大きさの島国シンガポールで大型SUVで出かける必要がある場所はなく、二酸化炭素(CO2)の排出量も多い車であることからSUVは「社会で受け入れられない車」(Socially Unacceptable Vehicle)を略したものと手厳しくコメントしていた。

 教授の怒りにもかかわらず、2010年代前半からSUVの販売台数は世界中で増加している。米国ではセダンタイプの販売比率が3割を下回るまで落ち込み、SUV主体の小型トラックに分類される車種が7割を超えた。米国ほどの比率ではないが、日本でもSUVの販売台数は毎年伸びている。しかし、SUVにも逆風が吹き始めたようだ。その切っ掛けは車体重量が重くCO2排出量が多いため温暖化対策に逆行するとの主張だったが、9月上旬にポルシェのSUVがドイツで引き起こした事故によりベルリンではSUVの市内乗り切れ禁止論まで登場してきた。

■温暖化対策を求められる自動車業界

 国連の気候変動枠組み条約の事務局はドイツ・ボンに置かれている。日本からボンへ出張するには、フランクフルトに飛び鉄道に乗り換えて行くのが普通だ。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)