「トランプ弾劾」に踏み切った民主党の大いなる賭けとリスク

「トランプ弾劾」に踏み切った民主党の大いなる賭けとリスク

(iStock.com/flySnow/Purestock)

ロシア疑惑追及で二の足を踏んでいた米民主党が、あらたに急浮上した“ウクライナ・ゲート”問題をきっかけに、ついにトランプ大統領の弾劾訴追に向けた本格審議に乗り出した。その成否は来年大統領選を控え、有権者の支持がどこまで得られるかにかかっている。

 トランプ大統領をめぐるこれまでのロシア疑惑と今回のウクライナ疑惑を比較すると、以下のようにいくつかの点で大きな違いがある。

ロシア疑惑では、直接事件関与が伝えられたのは、大統領以外は、マイケル・フリン元大統領補佐官、ポール・マナフォート大統領選対本部長ら、トランプ政権発足以前の要人に限定されていた。しかし、今回のウクライナ疑惑では、ペンス副大統領がウクライナのゼリンスキー大統領と直接接触したのをはじめ、ポンペオ国務長官およびペンス副大統領の首席補佐官がトランプ大統領とゼリンスキー大統領の間の核心に触れる電話会談に立ち会うなど、政権ぐるみで参画していた。バー司法長官も疑惑の一部始終を熟知していたとみられている。ミック・マルバニー大統領首席補佐官がすでに、ウクライナ疑惑の本格究明に乗り出した下院情報特別委員会にホワイトハウスの最初の証人として正式喚問された。続いて他の政権閣僚や政府高官らもつぎつぎに喚問されることが確実になっている。ロシアが2016米大統領選に不当に介入した事件では、トランプ大統領はこれまで、事件への直接関与が明確となったプーチン大統領との秘密協議を一切否定し、プーチン氏と二人だけの会談および会話内容の公表も頑固に拒否してきた。

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