建国70年、漏れ聞こえてくる「世界第一」という中国百年の夢想

建国70年、漏れ聞こえてくる「世界第一」という中国百年の夢想

毛沢東の肖像画の上に並ぶ習近平、江沢民(右)、胡錦涛(左)(AP/AFLO)

いまから70年前の1949年10月1日午後3時、朱徳、劉少奇、周恩来ら建国の元勲を従え天安門の楼上に立った毛沢東は「中華人民共和国中央人民政府は、本日、成立した」と絶叫気味に建国を宣言し、「これで我が民族は他から侮られなくなった」と続けるや、天安門広場に集まった30万人の歓喜が爆発する。「他から侮られなくなった」とは復仇、いわばアヘン戦争をキッカケにして列強から受け続けた屈辱を晴らしたとの高らかな宣言だったろう。

 午後4時を過ぎると、人民解放軍3軍の16万5000人による軍事パレードが始まった。戦闘機11機など全17機の空軍機が轟音を轟かせ飛来するや、毛、朱、劉、周など党と政府の幹部は興奮気味に上空に目をやった。

 夕闇迫る頃、祝賀行事は最高潮に達する。誰もが提灯を手に祝賀行列だ。建国の歓喜が広場の夜空を彩った。午後9時半過ぎ、式典は幕を閉じ歓喜と興奮の1日が終わった。

 ここで注目すべきは軍事パレードの花形を演じた戦車と戦闘機である。砲塔に「功臣号」と記された戦車は日中戦争末期に日本軍から鹵獲した97式中型戦車であり、空に躍った戦闘機もパイロットも共に敗北した日本軍からの“提供”と伝えられる。当時、北京の制空権は国民党軍が掌握していたというから、毛沢東ら新政府首脳陣は不安の中で空を見上げたのかもしれない。建国時の解放軍の装備は、そこまで貧弱極まりないものだった。

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