北海道が「自動運転」農機で最先端を行く理由

北海道が「自動運転」農機で最先端を行く理由

(alphabetMN/gettyimages)

農研機構北海道農業研究センターの辻博之さんはこう指摘する。自動操舵は運転していて楽だと感じるけれども、安全確保の点から農機に乗っている必要があるため「ストレスの軽減など精神的な疲労は少なくなったけれども、オペレータの肉体的負担は変わっていない」。農機のキャビンの中で指示を出したり、監視はしつつほかの作業もできるけれども、「それだけでは近いうちに限界が来るだろうと感じる」という。

■面積拡大で収益性が低下しかねない

 「この辺りでは、離農する農家があってもその土地は周辺の農家が買ったり借りたりする。ただ、面積が増えても労働力は変わらないので、手のかからない小麦が増える。畑に何か植わっている方がいいという考えで小麦をやるくらいなら、作らない方がいい」

 北海道の畑作地帯の農業関係者は強い口調でこう話した。小麦は他の作物に比べ、収益性が低い。にもかかわらず、面積は拡大を続ける。理由は作業の省力化が進んでいて、労働時間が10アール当たり2.8時間(2015年度)と他の作物に比べて短いからだ。

 北海道の畑作地帯では小麦、バレイショ、てん菜、豆類の「畑作4品」を中心にした輪作体系が確立している。この中でバレイショとてん菜は収益性が高いにもかかわらず、面積が減っている。一方で増えたのが小麦だ。

 小麦の面積当たりの所得はバレイショやてん菜の5〜7割に過ぎない。

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