シリア駐留米軍がイラクへ撤退、クルド住民、イモ投げつけ抗議

シリア駐留米軍がイラクへ撤退、クルド住民、イモ投げつけ抗議

北部シリアから徹底する米軍車両( REUTERS/AFLO)

シリア北東部に駐留していた米部隊は10月21日、装甲車など車約100台に分乗してイラクへ撤退した。見捨てられた思いのクルド住民は“嘘つき米国人”などと叫んで車両に石やイモを投げつけて抗議した。エスパー国防長官は一部部隊がシリアの油田防衛のために残留する方針を明らかにしたが、全面撤退を表明したトランプ米大統領がまたも前言を翻した格好になった。

■早晩、シリア撤退のツケ払うことに

 米ニューヨーク・タイムズなどによると、この日撤退した米部隊は約500人。クルド人の町カミシリでは、米国に裏切られたと怒る住民が車列を止めようとするなど撤退に抗議した。トランプ大統領の突然の決定からこれまでに、駐留部隊1000人のうちの約8割が撤退したもよう。

 しかし、エスパー国防長官によると、一部はイラク国境地域に残留する見通しで、その規模は約200人になると見られている。長官はその理由として、「復活したISからシリアの油田を守るため」と述べた。米専門家らはこれについて、ISだけではなく、アサド・シリア政権やロシア、イランが油田地帯を支配することを阻止するための措置、と指摘している。

 トランプ大統領も同日の撤退に先立って「われわれは石油を押さえた」とツイートし、油田地帯の権益の確保が残留部隊の任務であることを示唆している。

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