インド民主主義を揺るがすカシミール弾圧

インド民主主義を揺るがすカシミール弾圧

chelovek/champc/Martin Holverda/iStock / Getty Images Plus

8月にインド議会は突然憲法を改正し、ジャンムー・カシミールを自治州から中央政府が管理する領土に格下げした。それ以来、インド当局が、抗議を阻止するために政治家、実業家、活動家、ジャーナリストなど約2,000人の著名なカシミール人を拘束している。彼らは、起訴されることもなく、拘束され続けている。州の主要な人口中心地であるカシミール渓谷の700万の住民は、携帯電話とインターネットを遮断され、移動は困難で、州への出入りは当局の許可が必要である。

 モディ首相のインド人民党(BJP)政権がそういう行動をするのは驚きではない。今年4月の国政選挙でBJPは圧勝したが、その前に発表したマニフェストで、カシミールの特別な地位の廃止を呼び掛けていた。カシミール州はイスラム教徒が多数派であるインドで唯一の州である。ヒンドゥー民族主義のBJPはイスラム教徒のいかなる特権をも嫌う。BJPはまた、カシミールの領有権を争っている相手の一つであるパキスタンへの反発がある。モディ首相とBJP指導部は、カシミールを巡り、敵に立ち向かうことを躊躇しない断固たるナショナリストぶりを示す機会としてきた。

 しかし、インド裁判所がカシミールでの問題に沈黙しているのは驚くべきことと言える。カシミールで起こっている多くの明らかな権力濫用に、彼らは沈黙したままである。デリーの最高裁判所長官は、忙しすぎて、カシミールでの政府の行動に関連するすべての案件を聴取することはできないと述べ、問題を最高裁判所の他の部局に回すなどしている。

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