セ・リーグも導入間近?DH制の意外な効用と問題点

打撃力はあっても守備力のない日本人の若手、あるいは肩肘や足腰の衰えで定位置を守り切れなくなったベテランにとっても、DHは格好の働き場所≠ノなり得るのだ。

 その意味でDH制を最も効率よく活用しているのは日本ハムの栗山英樹監督だろう。現大リーグ・エンゼルスの大谷翔平がいるころは、野手としての大谷をDHで起用。大谷がメジャーに移籍してからは、主力の中田翔、ベテランの田中賢介、若手の近藤健介や清宮幸太郎、外国人のオズワルド・アルシアや王柏融(わん・ぼーろん)ら様々な選手の調子や状態を見ながら、DH、一塁、外野の3ポジションで使い回している。

 この起用法で最も大きく打撃力を伸ばしたのが、11年秋のドラフト4位で横浜高校から入団した近藤健介である。当初は捕手として出場していたが、送球する際のスローイングに難点があり、先輩の大野奨太、市川友也らの壁に阻まれてレギュラーを奪えず。大野、市川が出遅れて初の開幕スタメンでマスクをかぶった15年も、先輩たちが復帰したらすぐに正捕手の座を奪い返された。

 ところが、夏場からDHで起用されると、それまで眠っていた打撃の潜在能力が見事に開花。打率3割2分6厘、出塁率4割5厘、8本塁打、60打点、6盗塁と好成績をマークしてこのポジションに定着する。

 17年には47試合目のDeNA戦までの打率が4割1分5厘に達し、開幕戦から打率4割以上を維持した連続試合のパ・リーグ記録を更新した。

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