衛星画像による収穫適期の判断が常識となる時代がくる

衛星画像による収穫適期の判断が常識となる時代がくる

(aapsky/gettyimages)

■宇宙からのセンシング

 ドローンによるリモートセンシングでは、大規模経営体はもはや間に合わない。人工衛星を使った小麦の収穫順序の提案を帯広市のズコーシャが手掛ける。本州以南でも人工衛星導入が散見される。国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の運用会社であるJAMSS(有人宇宙システム)が近く新潟県で山田錦の宇宙からの生育監視を開始予定だ。人工衛星による生育監視を解説する。

 「この辺の畑作農家ならおじいちゃん、おばあちゃんでも、小麦の収穫に人工衛星を使っていると知っていますよ」 

 帯広市の市街にあるズコーシャの本社で常務の星山賢一さんがこう話す。同社は研究機関や民間企業と協力して小麦畑の衛星写真を解析し、生育具合を判断して収穫の順番を決めてマップにする仕組みを開発した。分解能が6メートルの衛星画像を使う。7月半ばに小麦の生育具合を撮影し、マップを作る。

 農業に衛星を使う試みは、20年ほど前に手弁当で始めた。当時、すでに米国で衛星写真を農業に使う精密農業の手法があった。ただ、当時米で使った衛星の分解能は30メートル。一農場が数百ヘクタールを管理する米国ならそれでもいいかもしれないが、日本の田んぼだと1枚に30メートル四方のメッシュは数個しか入らず、精度が粗すぎた。

 「解像度のより高い衛星を使って、アメリカの技術をそのまま十勝に持ってくれば、精密農業ができるはずだ」

 こう考え、当時新たに打ち上げられ、分解能が4メートルの衛星を農業に応用すると決めたのだ。

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