米中対立の”最前線”台湾で多国間サイバー演習

米中対立の”最前線”台湾で多国間サイバー演習

(OstapenkoOlena/dvarg/bodrumsurf/iStock / Getty Images Plus)

11月4日から8日にかけて、台湾と米国の共催により、多国間サイバー演習が行われた。台湾では2年に一回、サイバー攻撃に対する台湾の防衛力強化を目的にサイバー演習が行われているが、外国のチームが招待されたのは今回が初めてである。

 主催者によれば、今回の演習では、日本、マレーシア、チェコ、米国の「赤チーム」が台湾政府・軍当局と共にプレーし、台湾の金融セクターへの攻撃をシミュレートし、台湾人のみからなる「青チーム」が防衛の役割を担ったとのことである。また、その他の6カ国のサイバー関連当局者がオブザーバーとして訓練を視察した。

 台湾は中国のサイバー作戦の最前線にいる。台湾のサイバー安全保障局のハワード・ジャン事務局長によると、台湾政府のネットワークは国境外から月平均2億回スキャンされ、月に約3000万回の攻撃を受けており、その約半分は中国からのものと疑われる。2018年には、6件の深刻な侵入を含む262件の侵入があった、という。AIT(在台湾協会、事実上の米大使館)は、今回の演習について「対北朝鮮である」と言っているが、中国を対象としたものであることは明らかであろう。

 台湾において、国際的な参加も得て、米台共催でサイバーに関連した演習が行われたこと自体、一つの大きなニュースである。これは、中国が躍起になって台湾の国際的生存空間を狭めようとしていることに対する一つの応答になると思われる。

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