米中対立の”最前線”台湾で多国間サイバー演習



 中国は、来年の1月11日の台湾総統選挙に向けて、種々の工作を行ってくると予想される。その工作は色々な形態をとると思われるが、インターネットを通じた選挙介入がかなり大きな部分を占めることが考えられる。2016年の米大統領選挙の際には、ロシアの介入があった。自由で民主主義的な国は情報の流通が自由な開かれた社会を前提としているが、こういう社会は偽情報の拡散などに対しての脆弱性を持っている。この脆弱性を中国などが悪用しないように、サイバーによる介入を見つけ次第、暴露するなどの対応が必要になる。一方で、こちらの能力を秘匿しておく必要もあり、難しい判断もあろう。今回の演習で、台湾側の能力が向上したとしたら、良いことである。

 今回の演習は、米国が台湾のグローバル技術製造ハブに対するサイバースパイ活動を防ぐための取り組みを強化する一環でもある。台湾は、半導体の委託生産受注で重要な位置を占めている。今後の米中対立は5G技術をめぐる対立など技術覇権の争いの側面もある。台湾の技術はその中で重要である。これがサイバーで窃取されないように防護する必要がある。

 日本からのこの演習への参加者が誰であったか、つまびらかにしないが、日本がこういうことで台湾と協力することは推奨されるべきであろう。中国のサイバー攻撃は日本にも向けられ得るものである。

  
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