“影の支配者”イランに深刻な打撃、イラク首相辞任の背景

また全国各地に「危機管理センター」という新しい組織を設置するなど、沈静化を図っている。だが、バグダッドの中心部には今も若者があふれ、若者らの行動に共鳴する市民らも多い。

 こうしてイラクに影響力を行使するイランだが、彼ら自身が国内の反政府運動の高まりにあえいでいるのも事実だ。イランの騒乱は政府が11月15日、ガソリン価格を最大3倍に値上げする決定をしたことがきっかけだった。すぐに全国にデモが拡大した。物価高騰などに対すデモは2年前にも発生したが、今回は生活困窮者だけではなく、多くの学生が参加したことが特徴だ。

 首都テヘランだけではなく、イスファハンなど地方にも拡大。デモを鎮圧しようとした治安部隊と全国約100カ所で衝突した。デモ隊は政府庁舎や警察、銀行などにも押しかけ、火炎瓶などを投げた。イランの最高指導者ハメネイ師は27日、デモの鎮圧を宣言したが、政府への不満は市民の間にこれまで以上にうっ積することになった。

 政府系メディアは治安部隊との衝突などで4人が死亡したと報じている。しかし、ワシントンで会見した反政府組織は死者が約450人、負傷者4000人、逮捕者1万人以上に上ったとしており、厳しい取り締まりで相当の死傷者が出たのは間違いない。アナリストの1人は「革命以来40年で最も深刻」と指摘している。

続きは WEDGE Infinity で

前へ 1 2 3

関連記事(外部サイト)