「トランプ弾劾」の引き金を引いた「内部告発者」の正体と顛末

「トランプ弾劾」の引き金を引いた「内部告発者」の正体と顛末

(iStock.com/flySnow/Purestock)

ウクライナ疑惑をめぐるトランプ大統領弾劾で引き金役となった「内部告発者」は一体、何者か? 身元はすでに割れていながらも、ホワイトハウスもあえて名前を公表しようとしない。その背景にあるものは―。

 今年8月12日、上院および下院情報活動特別委員会の両委員長宛てに1通の告発状が送られてきた。

 「私は公的任務を遂行する過程で、合衆国大統領が2020年米大統領選への介入をある外国から取り付けるために権力濫用しているとの情報を『複数の米政府当局者』から得た」との書き出しで始まり、具体的に、同年7月25日、トランプ大統領がウクライナのゼリンスキー大統領に電話をかけ、その中で対ウクライナ軍事援助と引き換えに自分の政敵のバイデン前副大統領の周辺捜査を約束するよう要請した事実を指摘するとともに、米国家安全保障上の重大な違反行為であるとして、9ページにわたりその経緯を詳しく説明したものだった。

 9ページのうち7ページは「非機密unclassified」、最後の2ページだけが「トップシークレットtop secret」と記されていたが、全体を通じ深刻な内容であるところから、上下両委員長はいずれも公表を控えてきた。この間、トランプ氏がより具体的に、バイデン捜査取り付けのため対ウクライナ軍事援助凍結を指示したことなどが次々に表面化、事態を重く見たペロシ下院議長が9月24日には、「大統領弾劾調査開始」を表明した。

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