及び腰でも中東情勢のカギを握る米国

及び腰でも中東情勢のカギを握る米国

(by-studio/iStock / Getty Images Plus)

最近、ペルシャ湾岸諸国の間では、イエメン停戦に向けた動きやサウジとイランの対話の模索など、いくつかの外交活動が見られる。

 ペルシャ湾岸諸国の外交努力の中で一番進んでいるのが、イエメン戦争終結に向けての動きである。最近サウジとホーシー派が会談したと報じられており、サウジ政府はホーシー派の捕虜200人を解放したとのことである。この動きの中心にいるのがムハンマド皇太子の弟のハリッド・ビン・サルマン王子である。ハリッド・ビン・サルマン王子は若くして駐米大使を勤めたが、カショギ事件を弁護して米国、特に議会の強い反発を受けたこともあり、短期間で辞めている。この2月に国防副大臣に任命され、イエメン問題に取り組むこととなった。ハリッド・ビン・サルマン王子はムハンマド皇太子からイエメン戦争終結への努力の全面的権限を与えられているとのことである。ということはムハンマド皇太子がイエメン戦争の終結を望んでいることを意味する。

 イエメン戦争ではサウジの相次ぐ爆撃でイエメンの人口約2900万人のうち、約1000万人が飢えに直面するという未曽有の人道上の危機に陥り、サウジは国際的に非難された。その上戦費がかさみ、サウジの財政の大きな負担になっていた。ムハンマド皇太子としても矛を収める潮時と考えているのだろう。サウジとホーシー派反乱分子の会談は米国が強く奨励したものという。

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