分裂NATOでも一致する対中方針

分裂NATOでも一致する対中方針

leremy/iStock / Getty Images Plus

12月初めにNATOの首脳会議がロンドンで開催された。NATO首脳会議に先立ちフランスのマクロン大統領が「NATOは脳死」と発言し物議を醸した。マクロンはロシアとの関与を強めるべしといったことも言い、ロシア側の歓迎を受けた。これに対し、ドイツのメルケル首相、EUのフォンデアライエン新委員長は「NATOは最強の同盟」などとNATOを強く擁護したほか、ポンペオ米国務長官も「NATOは有史以来で最も重要な存在の一つである」と称賛した。トランプ大統領はこれまで、NATO加盟国の防衛費負担が過少であり不公平であると強く主張してきた(2014年のウェールズ合意で加盟国の国防費の対GDP比2%コミットが決まっているので理由のないことではない)が、今や、トランプですら、NATOは「偉大な目的に役立っている」としている。欧州人は防衛費を増やし、トランプはそれを自分の手柄にしている。いずれにせよ、NATOの分裂が喧伝された。

 しかし、今回のNATO首脳会議では一つの重要な成果があった。それは対中国である。今回の首脳会議に際し発出されたロンドン宣言の中国に関する部分(第6パラグラフ)を抜粋要約してみると、次の通りである。

 「安全を確保するには、我々は共に将来を見据えなければならない。我々は、我々の価値と規範を維持しながら、我々の技術的優位を保つべく、広範で大規模な新技術に取り組んでいる。

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