スーチー氏国際法廷出廷のロヒンギャ問題の今と過去

スーチー氏国際法廷出廷のロヒンギャ問題の今と過去

大弾圧から2年経った2019年8月25日にバングラデシュの難民キャンプで開かれた抗議集会=筆者撮影

ミャンマー軍主導によるイスラム系少数民族ロヒンギャへの大弾圧から2年以上が経過し、100万人を超えるロヒンギャがバングラデシュの難民キャンプでの暮らしを余儀なくされ、帰還のめどは立たない。国際司法裁判所(ICJ)では、ミャンマー政府に対するジェノサイドをめぐる審理が開始。アウン・サン・スーチー国家顧問兼外相が自ら弁護団を率いて出廷し、「内政上の武力衝突」と反論し、自らを長きにわたり自宅軟禁した政敵の軍を擁護した。

 再び国際社会のロヒンギャ難民に対する関心が高まる中、『ロヒンギャ難民100万人の衝撃』を上梓した中坪央暁氏に難民キャンプの現状やミャンマー情勢、鍵を握る中国の影響力、そして日本の役割についてインタビューした。

 中坪氏は毎日新聞ジャカルタ特派員、本社編集デスクを経て国際協力分野のジャーナリストに転じる。アフガニスタン紛争、東ティモール独立、インドネシア・アチェ紛争のほか、国際協力機構(JICA)の派遣で南スーダン、ウガンダ北部、フィリピン・ミンダナオ島など紛争・難民問題、平和構築の現場を取材している。現在は国際NGO「難民を助ける会」(AAR Japan)にて活動。2017年11月にAAR Japanに参加するとすぐに現地に派遣され、約2年にわたりロヒンギャへの支援を最前線で行うこととなる。

 「アジアのイスラム教徒と長年関わってきた私にとって、ロヒンギャ難民問題は偶然とも必然とも言える巡り合わせ」と中坪氏は言う。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)