「トランプに引導を渡す方法」を明治大学海野教授が解説

「トランプに引導を渡す方法」を明治大学海野教授が解説

下院本会議で可決させたペロシ議長(AP/AFLO)

今回のテーマは、「トランプ弾劾裁判の行方と2020年米大統領選挙への影響」です。米下院本会議で18日、ドナルド・トランプ大統領の「ウクライナ疑惑」を巡る2つの弾劾条項である「権力乱用」及び「議会妨害」が、野党民主党の賛成多数で可決されました。その結果、トランプ大統領は弾劾訴追され、舞台は下院から弾劾裁判が開催される上院に移る予定でした。

 ところがナンシー・ペロシ下院議長が、2つの条項を上院に送付しないために、裁判が開かれる目途が立っていません。そこで本稿では、まずペロシ下院議長の意図を探り、次に弾劾訴追が及ぼす20年米大統領選挙への影響について述べます。

■トランプのペース

 トランプ大統領は18年米中間選挙で下院選ではなく、上院選に的を絞り、かなりの時間とエネルギーを割きました。筆者は北西部モンタナ州並びに西部アリゾナ州で開催されたトランプ集会で、与党共和党の上院議員候補を応援する大統領を現地で観察しました。

 同年中間選挙でトランプ大統領は共和党上院の議席を増やすと、野党民主党が下院で多数派を奪還したのにもかかわらず、「勝利宣言」を行ったのです。このとき、筆者はトランプ氏の反応に驚きと違和感を持ちました。

 そのナゾが今になって解明できました。トランプ大統領は将来の弾劾の可能性を視野に入れて、対策をとっていたのです。

1 2 3 次へ

関連記事(外部サイト)