恐竜は絶滅したけれど人類は

恐竜は絶滅したけれど人類は

(AdrianHillman/gettyimages)

新聞に気になる記事が載っていた。

 イチョウは約2億4500万年前の三畳紀に現れた古い植物。実のギンナンは強い異臭がするが、殻の中の胚乳はおいしい。

 そのイチョウが三畳紀の後のジュラ紀や白亜紀に世界中に広まったのは、カナダで恐竜の糞の化石の中にギンナンがあったことから、恐竜がギンナンを食べて殻を排泄し各地に拡散した可能性がある、というのだ(2019年11月9日付、朝日新聞)。

 記事によれば、恐竜の絶滅後はイチョウも絶滅に瀕し、現在のものは、中国にわずかに自生していた木を人間が増やしたおかげ、とのこと(日本へは1000年くらい前に中国から渡ってきた)。

 そう思って眺めると、校庭のイチョウだけでなく恐竜時代の名残は割と身近にある。

 「生きた化石」メタセコイアは、近くの団地の一角に立派な林となって育っているし、我が家の戸棚の容器には数個の小さなアンモナイトの化石も入っている。

 何よりも、イチョウやメタセコイアの葉が散った頃、庭の餌台にやってくるキジバト、シジュウカラ、ヒヨドリ、オナガなどの野鳥すべてが恐竜の子孫である。彼ら鳥類こそ、我々人類と共存している恐竜の末裔なのだ。

 そのことを今更のように意識したのは、昨秋私が、上野の国立科学博物館で開催された《恐竜博2019》を見に行ったからだ。

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