イラクの米大使館襲撃で緊張激化、足元見るイラン、イラつくトランプ

イラクの米大使館襲撃で緊張激化、足元見るイラン、イラつくトランプ

米軍の空爆に抗議するイラクの人々(REUTERS/AFLO)

新年早々、イラク・バグダッドの米大使館襲撃で米国とイランの軍事的緊張が再び激化している。トランプ大統領は「イランは大きな代償を払うことになる」と武力行使も辞さない構えを示したのに対し、イラン最高指導者ハメネイ師も「国益が脅かされれば断固戦う」と猛反発した。襲撃を主導したイラク民兵は撤収しつつあるが、緊張はなお続いている。

■“第二のベンガジ”にはさせない

 今回の緊張が高まったきっかけは12月27日に北部キルクークに近いイラク軍基地が30発を超えるロケット弾攻撃を受け、米軍の請負業者の米国人1人が死亡し、米兵4人が負傷した事件だ。米国はこれに対し同29日、イラン支援のイラクの民兵組織「カタエブ・ヒズボラ」(神の党旅団)の犯行として、同組織のイラクとシリアの拠点5カ所を報復空爆した。これにより、少なくとも戦闘員ら25人が死亡、55人が負傷した。

 またイラク国営通信によると、イラク中西部アンバル州で、米軍の無人機が「イラク人民動員隊」を攻撃し、イラク人が死傷したという。同隊はイラクの約30に上るシーア派民兵組織の統合部隊で、過激派組織「イスラム国」(IS)掃討に力を発揮したが、イランの影響下にあることで知られている。

 「カタエブ・ヒズボラ」はこうした米軍の攻撃に報復することを言明。31日になって同組織のメンバーら数百人がバグダッド中心部のグリーン・ゾーン内にある米国大使館を襲撃した。

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