”ハラールお好み焼き”が生む付加価値とは?

”ハラールお好み焼き”が生む付加価値とは?

【守護彰浩(しゅご・あきひろ)】
千葉大を卒業後、2007年楽天に入社。大学、会社員時代にムスリムの友人を持ったことで、日本におけるハラール情報が不足していることを実感。14年、ハラールの情報発信を開始するべく起業する(写真、右からヌルハイザル・アザム・アリフさん、守護さん、大國太士さん)。(写真・湯澤 毅、以下同)

「世界では4割近い人たちが豚肉は食べません。こうした人たちをお客様として取り込みたいのか、取り込みたくないのかという問題なんです」

 「ハラール」など多様な食の情報を発信する「フードダイバーシティ」の守護彰浩・代表取締役は講演会に招かれるたびにこう強調する。日本を訪れる外国人、いわゆるインバウンドが大きく増えている中、「日本人のように何でも食べられるのは世界ではむしろ珍しい」と守護さん。

 イスラム教徒16億人、ベジタリアン9億人、世界人口約70億人の少なくとも36%は豚肉が食べられないのだ。

 千葉大時代にイスラム教徒の友人ができたことがきっかけで、彼らの文化に興味を持ったという守護さん。その後、楽天に入社し、多数のイスラム教徒の社員と共に働くことになる。そこでも、彼らがいつも話していたのが「食べるお店がない」ということだった。そんなイスラム教徒たちへ情報を発信するメディアをつくろうと起業を決意し、2014年に「フードダイバーシティ」を立ち上げた。

 「ハラール」というとイスラム教徒が食べる特別な料理という印象が強い。だが、和食や中華などと並んで「ハラール料理」というものがあるわけではない。ハラールとはイスラム教の戒律で「許されたもの」という意味。魚介類や野菜、果物はハラールだが、牛や鶏などはイスラムの教義にのっとった屠畜(とちく)方法で処理しなければならない。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)