カルロス・ゴーンが大統領になる日、「逃げ」の損得勘定と本質

カルロス・ゴーンが大統領になる日、「逃げ」の損得勘定と本質

ベイルートにあるゴーン氏の自宅(Abaca/AFLO)

ついに逃げた。日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告はプライベートジェットに乗ってレバノンに逃亡した。大手メディアから個人SNSまで世間は騒然とした。嵐のような報道を眺めていると、やはり「逃げ」というキーワードに世論の関心が集まったようだ。あえて善悪論を別として、少しばかりアングルを変えて、ゴーン氏の事例を引き合いに、「逃げ」を経済学的な大所高所までいかなくとも、ビジネス界あるいは個人の損得勘定といったところから、2、3の観点を提示したいと思う。

■「逃げ」はプロの仕業である

 まず、大方の関心が寄せられているゴーン氏の「逃げ方」。

 楽器の箱に隠れてとか何とか、ゴーン氏の逃げ方がどうであれ、まず日本はザルのような危ない国であることだけは証明された、という意見があるが、概ね同意する。世界を旅しいろんな国に行っているが、日本ほど「性善説」的な国はほかにない。この話を取り上げると長くなるので、別の機会に譲りたい。

 とはいっても、一国の出入国検査をすり抜けて国外に逃亡するわけだから、相手が堂々たる国家公権力であるから、そんな簡単なことではないはずだ。

 ゴーン氏は保釈中で東京の住所が監視下に置かれている。そのうえ、彼は外国人で特徴のある人相をしており、しかも超有名で渦中の男である。

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