米の「標的殺害」、イエメンでは失敗、ソレイマニ暗殺は広範な作戦の一環

米の「標的殺害」、イエメンでは失敗、ソレイマニ暗殺は広範な作戦の一環

(Smederevac/gettyimages)

イラン革命防衛のソレイマニ司令官の殺害をめぐる米イランの緊張は双方がひとまず矛を収め、全面戦争の危機は回避された。この間、明らかになったのは司令官暗殺が米国のより広範な「標的殺害」の一環だったことだ。「標的殺害」はテロ組織の指導者らを暗殺する米国の“お家芸”。しかし、対象が非国家のテロリストから国家の要人にまで拡大した。「標的殺害」はどこまで許されるのか。

■昨年のタンカー攻撃後から本格化

 複数の米メディアによると、米軍はバグダッドで革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を無人機で殺害した3日、アラビア半島のイエメンでもコッズの現場司令官アブドルレザ・シャハライの抹殺を図ったが、失敗した。どのような作戦だったのか、なぜ失敗したのかは明らかではない。

 イエメンではシーア派武装勢力「フーシ」が中央権力を掌握、サウジアラビア支援の政府軍と内戦を続けている。シーア派の盟主であるイランがフーシをどの程度援助しているか、実態は明らかではないが、シャハライ司令官は「コッズ部隊」の財務担当として知られ、ソレイマニ司令官がフーシへのテコ入れのために送り込んだと見られている。

 シャハライ司令官は2007年、イラクで5人の米兵誘拐・殺害や、2011年、米ワシントンでサウジアラビア駐米大使の暗殺を計画したなどの容疑で米政府から国際手配を受け、1500万ドル(16億円)の懸賞金がかけられていた人物だ。

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