アップルvsプーチンが勃発

アップルvsプーチンが勃発

Pavlo Stavnichuk/iStock / Getty Images Plus

12月2日、ロシアのプーチン大統領は、ロシア製アプリを事前にインストールしていないデバイスのロシア国内での販売を禁ずる法律に署名した。7月施行の同法は「アップルに対する法律」とも呼ばれている。アップル社は、自社製デバイスに使われるアプリを厳格に管理することで知られており、同法は、こうしたアップルに極めて大きな影響を及ぼす。

 どんなロシア製アプリの搭載を義務付けようとしているのか、明確ではなく、ロシアが目指していることはよくわからない。ロシア政府は、ロシアのインターネット企業の保護、高齢者の便宜が目的と説明しているが、どうも納得しがたい説明である。ロシアのスマホ業者を育成したいのなら、ロシア製アプリの事前搭載を義務付ける以外に他の方策がありうると思われるし、高齢者に使い勝手を良くするためにロシア製アプリの事前搭載を義務付けるというのもよくわからない。

 中国におけるスマホには「習近平思想を学習する」アプリが搭載されていて、それを開くと、そのスマホの持ち主が誰と連絡しあったか、どういう情報にアクセスしたかなどのデータが追跡できることになる、という話がある。現在のロシアの政権には昔のKGB関係者が多く、社会を監視・管理したいと考える傾向がある。中国も国民を信用せず、国民監視を顔認証などの新技術を使い、強化している。

 ロシアのデジタル権活動家は、このアプリはスマホ使用者の居場所、使われたツール、サービス等の情報をひそかに収集する可能性があると憂慮しているというが、おそらく、的を射た憂慮であろう。

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