連立政権発足も分断続くスペイン

連立政権発足も分断続くスペイン

BigNazik/iStock / Getty Images Plus

スペインでは昨年4月に総選挙が行われたものの、はっきりとした結果が出ず、連立政権交渉は失敗、11月に行われた、やり直し選挙でも事態は大きく変わらず、8か月間も麻痺状態が続いてきた。それが、ようやく1月7日に、下院での投票の結果、サンチェス首相が信任を得て社会労働党と急進左派ポデモスとの連立政権が発足することとなった。スペインでの連立政権は、1930年代以来のこととなる。

 投票結果は、賛成:167、反対:165、棄権:18で、2票差の勝利であったが、ここに漕ぎ着けるまでにサンチェスはカタルーニャの分離主義政党ERCとバスクの分離主義政党EH Bilduの棄権を取り付ける必要があった。このため、中道右派の野党・国民党のカサード党首からは、「彼らはトロイの木馬だ。彼らの要求を充たそうとすればスペインは破壊される、要求に応じなければサンチェスが街頭に放り出されるだろう」と罵声を浴びたという。

 票の差は2票であるが、賛成票にはスペイン東部のテルエル県の議席1の地域政党Teruel Existeの1票が含まれている。彼が反対に回っておれば連立政権は成立しなかった。彼は賛成を公言して以降、裏切り者呼ばわりする脅迫メールに見舞われ、彼には警察の護衛が付いた由である。これもスペインの政治の分裂の一断面である。

 成立した政権は、少数連立政権である。

1 2 次へ

関連記事(外部サイト)