権力維持への準備に抜かりないプーチン

権力維持への準備に抜かりないプーチン

AndreyPopov/iStock / Getty Images Plus

1月15日、ロシアのプーチン大統領は年次教書において憲法改正を提案、1月20日には早くも、年次教書で提案した憲法改正の関連法案を下院に提出した。主な注目点は次の通りである。

・大統領の任期を通算2期までに制限:現行は連続2期まで、通算についての制限はない。

・新たな「国家評議会」を設置:新国家評議会の役割は、国家間の相互調整、内政および外交政策の方向性、社会・経済発展の方向性を決める。

・連邦議会への権力集中:下院が首相候補、閣僚候補を承認、それを大統領が任命。

・国際法より憲法を優先させる:ロシア憲法はいかなる国際的な司法判断よりも優先されると明記。

 プーチンの憲法改正提案は、大統領の権限を弱め、本当の権力を首相や国家評議会議長、国会議長など大統領以外のところに移すことが主眼になっている。プーチンがこれらの地位に就任し、ロシアの指導者としてとどまることを狙ったものである。

 これまで大統領が首相を選び任命していたが、改正案では国会(ドゥマ)が首相を選び、閣僚も選ぶことになる。議会内閣制の側面が出てくる。しかし、プーチンの提案では、大統領はドイツやイスラエルでのように名誉職にならず、大統領には、軍と法執行機関への指揮権が残されるという。どのような政治機構が出来てくるのか、まだよく分からないところがある。

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